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かかりつけ医通信 第2号 2001年9月4日発行
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健康・医療のお役立ち情報・・・医療の現場から
▼目次▼
●肥満と正しいダイエットの情報
●日本の医療制度は世界で何番目?
●肥満と正しいダイエットの情報
肥満を気にしている方は大変多いようで、ダイエットの情報が、テレビ、
新聞、雑誌、本と、世の中に溢れています。しかし、その中には、健康を
害するような間違った情報も少なくありません。そこで、肥満に関する基
本的知識と、安全で成功するダイエット法についての情報を項目別に整理
して紹介します。
また、アメリカの国立研究所が公表している 「安全で成功する減量法
を見極める要素」を、要約して紹介します。日本でも、厚生労働省や学会
などから、危険なダイエット法を見分ける指標が発表されると良いですね。
●下記の(1)〜(4)のホームページの内容を、項目別に分類
○肥満の判定法
(1)の「3.肥満と正常との境界線」
(2)の「4.肥満の判定」
(3)の「3.早期発見が鍵です! 肥満の見方」
○なぜ肥満がいけないのか(肥満の害)
(1)の「2.脂肪過多は健康の敵」
(2)の「11.肥満をほおっておくと」
(3)の「1.肥満は万病のもと」
(4)の「肥満がもたらす病気」
○正しい減量法
(1)の「三位一体療法のススメ」
[1]食事療法
[2]運動療法
[3]行動療法
(2)の
5.朝食をぬくのは良くありません
6.食事はゆっくりと時間をかけて食べましょう
7.おやつの食べすぎに注意しましょう
8.どのような食品を選んだらいいのか
9.上手な献立づくり
10.タンパク質を主に含む食品表
(3)の「2.生活習慣改善アドバイス」
太らない生活習慣
<食習慣> 、<生活リズムと運動>
正しいダイエットを実行する
<食事のポイント>、<運動のポイント>
(4)の「無理のない効果的なダイエット法7カ条」
●参考となるホームページ集
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(1)肥満さよならの医学 (国立循環器病センター)
飢えの歴史が肥満の下地!、脂肪過多は健康の敵、肥満と正常との
境界線、なぜ太ってしまうのか、肥満の原因は、遺伝3:環境7
生活習慣病としての視点、肥満を治すには
三位一体療法のススメ[1]食事療法、[2]運動療法、[3]行動療法
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(2)肥満の食事療法 健康365日 (大阪府医師会)
肥満には2タイプあります、肥満が心配な人の食事
自分のカロリーを知りましょう、肥満の判定
朝食をぬくのは良くありません、食事はゆっくりと時間をかけて
食べましょう、 7.おやつの食べすぎに注意しましょう
どのような食品を選んだらいいのか、上手な献立づくり
タンパク質を主に含む食品表、肥満をほおっておくと
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(3)気になる肥満 (社会保険健康事業財団)
肥満は万病のもと、生活習慣改善アドバイス、早期発見が鍵です!
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(4)肥満の害 ベルトの穴がひとつ伸びると寿命が1年縮むってホント?
(北海道医師会)
肥満がもたらす病気、肥満には「りんご型」と「洋なし型」が
無理のない効果的なダイエット法7カ条
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●(5)安全で成功する減量法の選択
(米国 国立糖尿病・消化器・腎臓病研究所)
Choosing a Safe and Successful Weight-Loss Program
(要約)
安全で成功する減量法を見極める要素
1)一日に必要な量のビタミン、ミネラル、蛋白を全て含んでいる。
2)ゆっくりとした、安定した体重減少。
最初の1〜2週は、週に0.45kg程度までのゆっくりした体重減少が
望ましい。
多くのカロリー制限食では、最初の1〜2週に、急激な体重減少が
おこるが、初期の急激な体重減少は、普通のカロリーの食事に戻した
時に、体重が増えやすい。
3)健康上の問題を持っていたり、薬を常用している人は、7〜9kg以上
の減量をする場合は、減量の前に、かかりつけ医に、減量計画を点検
してもらうべきである。
非常に低いカロリーのダイエット食を使うつもりなら、絶対に、医師の
診察を受け、続けて経過を見てもらうべきである。
4)減量した後、その体重を維持することが、体重コントロールの最も難し
い部分であるので、減量の計画には、減量後の体重維持の計画も含まれ
ているべきである。体重維持の計画には、体重増加の原因となる食習慣
や毎日の体の動かし方、ライフスタイルを改善する手助けが含まれてい
るべきである。
5)商業的なダイエット法では、補助食品のような付加的な品物の価格と
費用について、詳しい説明を提供するべきである
●日本の医療制度は世界で何番目?
マスコミでは、日本の医療の悪い面ばかりが取り上げられる傾向にあり
ますので、世界的に見て、日本の医療制度は劣っているとお思いの方が
多いのではないでしょうか。さて、実際にはどうでしょうか。世界保健機
関(WHO)が、2000年6月に、加盟191カ国の保健医療システムについ
て比較した2000年版「世界保健報告」を見てみましょう。
WHO World Health Report2000
WHOは、以下の指標から、191カ国の順位をつけました。
(1)健康寿命:平均してどの年齢まで健康に暮らしていけるか
(2)健康寿命の地域格差
(3)患者の自主決定権や治療への満足度などの達成具合
(4)地域や人種などによる患者対応の差別の程度
(5)医療費負担の公平性
その結果、日本は、これらの指標すべてが10位以内に入り、総合評価
では、世界で一位という結果でした。
、2位以下はスイス、ノルウェー、スウェーデン、ルクセンブルク、フラン
スとヨーロッパ諸国が続き、アメリカは15位でした。
先進国では、医療格差が大きかったり、医療費の自己負担が多かったり
すると順位は低くなり、比較的平等な医療が施されている国ほど順位は
高くなります。アメリカの順位が低いのは、医療費の自己負担が56%
(先進国平均は25%)ときわめて高いためでしょう。
日本の医療制度は、色々改善すべき問題はありますが、全体としてみ
ると、世界一という評価がされています。
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【WEB】 http://homepage1.nifty.com/hone2/kakari/
【MAIL】 nagashi@t-cnet.or.jp
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【発行】 「かかりつけ医通信」発行委員会
【編集】 長島公之(委員長)、安藤潔、本田忠、吉岡春紀、吉村研
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